アメリカのハーバード大学のラムザイヤー教授が「慰安婦=売春婦」という論文を書いたということで、韓国では厳しく非難する声が連日のように報道されています。 論文ならば、よく読んで論文で反論すればいいものを、マスコミがキャンペーンみたいに論難するのはいかがなものかと思います。 これでは学問研究の自由の侵害になります。
それはともかくこれに関連して、韓国の有力紙『中央日報』2月18日付け日本語版に、「『慰安婦=売春婦』ハーバード教授『在日同胞の差別は在日同胞のせい』」と題する記事がありました。 [URL] [URL]
ちょっと気になる内容なので、一部紹介しながら私の感想を書きます。
ラムザイヤー教授はこの論文で「日帝時代に日本に渡っていった朝鮮人は読み書きができず、たし算と引き算もできない」「数年間金を儲けて故郷の朝鮮に戻るという考えで、日本社会に同化する努力もせず、日本人との間に葛藤を生じさせた」などと描写した。 また「日本人の家主は朝鮮人に家を貸すことを避けた」としながら、朝鮮人が非衛生的で酒をたくさん飲んだりケンカをして大きな騒音を出したりすることが多かったためだと説明した。
来日朝鮮人が「読み書きができない」というのは、そういった人が多かったのは事実ですが、そうではなく学校に通って日本語を勉強して来日したという朝鮮人も結構います。 なお朝鮮人女性の場合は併合後30年経った1940年でも就学率1割ほどでしたから、「読み書きができない」人がほとんどでした。
「数年間金を儲けて故郷の朝鮮に戻るという考え」は、出稼ぎのつもりで来るのが普通でしたから、ほとんどがそう考えていたのは事実です。 しかし「社会に同化する努力もせず、日本人との間に葛藤を生じさせた」は、そういう朝鮮人も多かったし、そうでなく日本社会に馴染もうとした朝鮮人も多かった、が正解です。 以上の記述は半分正しく、半分間違いというところですかね。
「足し算引き算もできない」とありますが、読み書きができなくてもお金の計算はできるものです。 これは100%の間違いですね。 ところで「日本人の家主は朝鮮人に家を貸すことを避けた」は、今日の外国人にも共通するものですね。 こういう問題は戦前から継続してきたことと言えるでしょう。
ラムザイヤー教授はこれに先立って発表した関東大震災関連の論文の中で、1920年代朝鮮人の犯罪率が高いという恣意的な統計を繰り返して引用した後、韓国人全体を犯罪集団のように描写することもした。
「1920年代朝鮮人の犯罪率が高いという恣意的な統計」とありますが、こんな統計があるとはビックリしました。 「恣意的」とありますから、根拠に乏しい統計なのかも知れません。
ラムザイヤー教授は日本の極右の菅沼光弘氏『ヤクザと妓生が作った大韓民国〜日韓戦後裏面史』に出てきた根拠のない統計を自身の論文に引用し、在日同胞社会全体を否定的に描写した。ラムザイヤー教授が引用した内容は2015年当時、日本国籍者10万人あたり犯罪者数は63.6人だが、在日コリアンは10万人あたり608人という部分だ。
これが一番ビックリしたところです。 「2015年当時、日本国籍者10万人あたり犯罪者数は63.6人だが、在日コリアンは10万人あたり608人」。 ほんの5年前に在日の犯罪者数の割合が日本人の9倍以上だなんて、こんな数字が本当にあるのか?
早速その『ヤクザと妓生が作った大韓民国』(ビジネス社 2015年11月)という本を入手して読んでみました。 やはりそんな記述は見当たりません。 これは虚偽と言うしかありませんね。
在日の犯罪率については、以前に拙論で論じたことがありますのでご参考いただければ幸い。
在日の今後の見通し(犯罪率)について [URL]
「在日の犯罪と生活保護」
セコメントをする