当ブログで紹介している故赤松啓介が、産経新聞に紹介されています。
民俗学者の赤松啓介氏は、昭和初めに自分でざこ寝を体験したと述べ、またざこ寝堂は近世の農村にはほとんどあったとみてよいと言っている。
こういう風に赤松さんが紹介されるのは、うれしいですね。
ところで、この産経新聞の記事は、盆踊りにおける性の開放性を取り上げ、明治になってから、「風紀を乱す」という理由で取り締まりを受けるようになったというものです。 これについて、私も1970年代に赤松さんにお会いした時に聞いたことがありました。それは、民衆の知恵で取り締まりを形骸化させていたという体験談でした。
盆踊りをすると、警察が監視に来るのですが、その時はおとなしく踊り、村の有力者が「そろそろ盆踊りも終りになりますので、こちらに来て酒でも飲んでください」と、ちょっと離れたところに移動させます。そして、警察がいなくなった夜の12時を過ぎた頃から、本物の盆踊り(性の開放を伴う)が始まる、ということでした。
警察の言うことに素直に従うのではなく、といってあからさまに抵抗するのでもなく、自分たちの意思を貫こうとする民衆の逞しさ、というのが、赤松さんの解説でした。
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