[URL] の続きです。
前回の『中央日報』の記事のネタ元は『毎日新聞』です。 インターネット版では2021年3月13日付けにあります。 [URL] ただし有料記事ですから、勿体ないと思われる方はお近くの図書館に行って探してくださいね。
この記事のなかで、次のような一節があります。
20年夏、BLMを巡り、「日本には人種差別はない」という言葉がツイッター上を駆け巡った。 同じ年の11月には、在日コリアンを含む外国ルーツの女性アスリートたちが、差別やいじめを受けながらもスポーツを通じて乗り越えようとする姿を描いたナイキのCMが話題になり、これに対して「捏造(ねつぞう)だ」「私の周囲に差別はない」という批判が殺到した。 だが、調査結果や取材から見えてくるのは、日韓、日朝関係が硬直化する中、「嫌韓」感情が一部の極端な言説だけでなく一般市民の間に広がり、在日コリアンの若者たちを追い詰めている今の日本社会の有り様だ。
このなかの「『嫌韓』感情が一部の極端な言説だけでなく一般市民の間に広がり、在日コリアンの若者たちを追い詰めている」というのは、私には異議があります。
今は「第三次の韓流ブーム」と言われています。 韓国ドラマやK‐POPにはまって韓国語を勉強したいという人が増えているそうです。 また韓国映画を見に行く人も、このコロナ禍でも相変わらず多いです。 以前の日本では韓国に関心を持つのが圧倒的少数だった時代を思い起こすならば、今は「韓国好き」が一般市民に広がっていると言い切ることができます。
従ってこの毎日の記事は「韓国好き」が忘れられていると言わざるを得ません。 なぜ「嫌韓」ばかりを取り上げるのか、しかもなぜ「日本社会が在日コリアンを追い詰めている」とまで言うのか。 毎日は日本人を差別者=加害者、在日を被差別者=被害者という構図を作り上げようとしているようです。 「嫌韓」も広がってはいるが、同時に「韓国好き」も広がっている、こう書いてほしかったし、またこれが正解でしょう。
ジャーナリストの安田浩一さんはこう語る。「特定の民族は出て行けとか、殺せとかいう言葉は、街頭の中で叫ばれる一部の過激化した特殊な言葉だった。 でも今、その差別の言葉がどんどん標準言語として定着している。 街頭やネットだけでなく、日常生活のあらゆる場で差別と偏見がすり込まれ、発出しているんです。これは日本人側が解決すべき問題です」
「特定の民族は出て行けとか、殺せとかいう言葉は‥‥その差別の言葉がどんどん標準言語として定着」とはビックリ。 安田さん自身が、そんな言葉が「標準言語として定着」している場所で暮らしておられるのでしょうねえ。 そんなごく狭い所だけで通用している「標準言語」を持ち出されても、私のような部外者は戸惑うだけです。
「街頭やネットだけでなく、日常生活のあらゆる場で差別と偏見がすり込まれ、発出している」 これにもビックリ。 「街頭」は在特会とかいうトンデモ団体なんかがやっているヘイトデモで、「ネット」は確かに嫌韓偏執狂ともいうべきヘンテコ人士がやっています。 しかし安田さんは「日常生活のあらゆる場で差別と偏見がすり込まれ」と書いていますから、ご自身が、特定外国人に対して「出ていけ」「殺せ」が標準言語である場所で「日常生活」を送っているということです。 彼の周囲には在特会とか嫌韓偏執狂ばかりがいる、かなり特殊な環境におられるのですねえ。 彼と私とは住んでいる世界が違うと言っていいのかも知れません
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