漢字を廃止した韓国で「知的荒廃」?−呉善花(9)
2014-02-05


 韓国が漢字を廃止しましたので、漢字語はハングルで表記されます。このために韓国人は漢字を読めなくなってきました。このことによって、漢字を知っていればあり得ないような間違いが出てきます。

 インターネットでよく取り上げられるのが、韓国の国旗の太極旗に付されたキャプションです。清の李鴻章が1886年(明治19)に作成した『通商章程成案彙編』には韓国の最古の太極旗が掲載されているのですが、このキャプションに「大清国属 高麗国旗」とあります。漢字を知らない韓国の若者がこれを紹介したらしく、中国の属国であることが分からなかった例として、日本のインターネット上では揶揄されています。

 日本人では漢字を知っていますから、このようなミスはありません。故意になります。例えば沖縄の「守礼門」。この門の名前のなかの「礼」とは、中国皇帝の徳を慕って朝貢し礼儀を尽くすという意味ですから、守礼門は沖縄の琉球王朝が中国の属国であったことを示すものです。沖縄県ではこの守礼門を県の文化財に指定しており、また日本政府は二千円札のデザインにしました。

 この門が中国属国の象徴であることは、日本人は漢字解説が読めますから、十分に知っている話です。一方中国では今、沖縄が我が領土だとする主張が拡大しています。すると彼らが守礼門に注目し、日本も沖縄が元々我が中国のものであったと認めているではないかと主張するのは時間の問題でしょう。

 韓国人は漢字を知らないから中国の属国であったという歴史が分からないと揶揄する前に、我が日本では漢字を知っているからこそ中国属国の象徴を文化財に指定し、紙幣のデザインにまでしていることを考えてみたらどうだろうかと思います。

 以上のことは兎も角として、古い昔に属国であったかどうかなんて、歴史の興味に留めるべきものです。歴史のことで他国・他民族を揶揄嘲笑するではありません。それはレイシストがやることです。


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